台湾の面積は日本の九州よりやや小さいくらいなので、それなりに広く、地形は山地、丘陵地、盆地、台地、平野と変化に富んでいます。
地域の表情も、大都会から懐かしさを感じる農村部、手つかずの壮大な自然から優雅なリゾートエリアまで、豊かです。
このページでは、そんな台湾を5つのエリア別に解説いたします。みなさまの楽しい台湾旅の計画のお役に立てれば幸いです。
台北
台湾(中華民国)の首都、台北市は、山々に囲まれた盆地に約250万人が暮らす活気溢れる都市です。台湾でも最も見どころが豊富な場所で、国立故宮博物院や台北101、ノスタルジックな雰囲気漂う九份・十分などの名所や旧跡、リノベーションされたスポット、カジュアルな衣服や雑貨店でのショッピング、路地裏や夜市でのB級グルメを満喫できます。
さらに、台湾茶を楽しむ茶芸館でのんびりとした時間を過ごしたり、健康と美容に最適なスパでリラックスしたり、足裏マッサージを受けたりできます。台北は南国のフルーツが豊富で、美味しいスイーツも楽しめることで知られています。そして、王道の小籠包も外せません。朝から夜まで、台北の魅力を存分にお楽しみください。
台湾北部
台湾北部は交通アクセスが良く、多くの魅力的な街が点在しています。ルートを工夫すれば、1日で数か所の観光地を巡ることも可能です!
台湾北部の主な観光地には、ノスタルジー漂う「九份・十份」、日本統治時代の歴史が息づく「黄金博物園區」、夕日が美しい「淡水」、日本統治時代の風情漂う「桃園」の古い街並みや神社、そして「陶器の名産地鶯歌」と赤レンガの老街「三峡」があります。
さらに、台湾のシリコンバレーとして知られる「新竹」や、歴史を感じさせる「新北投温泉」、台湾最大の港町「基隆」の美食夜市や奇岩、そしてタイヤル族の温泉地「烏來」なども魅力的です。
台北からアクセスしやすいローカル線「平渓線」を使って、沿線の景色を楽しみながら1日を過ごすのもおすすめです。台湾北部は多彩な魅力が詰まっており、きっと素晴らしい旅の思い出ができることでしょう!
台湾中西部
台湾の中で最も天候に恵まれる地域は中西部で、海側は晴天が多く、山側には3,000m級の山脈が連なり、台湾茶の名産地として知られています。
台湾中西部の主な観光都市には、台湾第2の都市「台中」があります。ここでは、日本統治時代の建物が数多く残り、2021年には台中駅の高架化が完了し、線路跡は遊歩道として整備され、人気のスポットとなっています。また、鉄道マニアにとっては魅力的な「彰化」もあります。ここでは機関車が扇形車庫に格納され、動態保存が見られることもあります。
台湾で最も歴史ある「媽祖廟」があるのは「鹿港」です。ノスタルジックな雰囲気漂う老街があり、静かで情緒ある路地を散策することができます。また、阿里山や世界でも珍しい泥温泉の観光地として知られる「嘉義」も訪れる価値があります。ここには古い歴史を持つ町並みが残り、レトロ感漂うローカル線「集集線」も見どころの一つです。
また、台湾中西部で人気がある観光地として、風光明媚な湖「日月潭」もあります。湖畔をサイクリングしながら水墨画のような風景を楽しむことができます。さらに、アジアの文化をテーマにした「国立故宮博物院南部院区」も、嘉義から約15kmの郊外に位置しています。
これらの地域は台湾の中でも観光資源が豊富で、歴史や自然を感じる旅を楽しむには最適な場所です。
台湾南西部
台湾南西部には、台湾発祥の地とされる「台南」や台湾南部最大の都市「高雄」、そして台湾随一のビーチリゾート「墾丁」があります。台北から台湾新幹線で「台南」「高雄」は日帰りで行けますが、古跡や寺廟、リノベーションスポットも多く、少なくとも1泊の滞在がおすすめです。
台湾南西部は、多彩な魅力を持つ観光地が集まっており、それぞれの街で独特の魅力と歴史を体験できます。
台湾南西部の主な観光都市は次の通りです。
高雄…ウォーターフロントが大変身し、写真映えする新スポットがたくさんあります。少なくとも2泊の滞在をおすすめします。リノベーションスポットなど見どころ満載です。
台南…伝統的な街並みが残り、歴史的価値のある史跡が多いです。台南料理は日本人にも好評です。台南も高雄同様にリノベーションスポットがあります。台湾は歴史的建造物を文化資産として活用することが上手です。
屏東…台湾が今後の観光開発に期待する地域です。高雄から列車で約30分の距離にあり、原住民野村への玄関口として知られています。台湾原住民民族文化園区では、原住民の歌と踊りのショーが必見です。
墾丁…台湾最南端のビーチリゾートで、サーフィンやダイビングが楽しめます。墾丁大街では夜市も開かれ、活気に満ちています。
恆春…城壁が残る歴史的な街で、散策を楽しんでください。
台湾東部
台湾東部は太平洋に面しており、温泉や美しい青い海、海岸線、そして豊かな景勝地が広がる、とてもリラックスできる場所です。花蓮から台東方面には、アミ族やブヌン族などの原住民族が住んでいます。
台東へは、台北松山空港から空路約1時間、台湾鉄道台北駅からは約4時間で行くことができますが、予約が非常に難しい場合もあります。
台湾東部の主な観光都市には、台北から約1時間で行ける「礁渓温泉」があります。新北投温泉とは異なる平地に位置し、泉質は歯弱アルカリ性炭酸水素ナトリウム泉です。日帰りでも充分に楽しめ、無料の足湯や、ドクターフィッシュが足の角質を食べてくれる温泉魚の池もあります。また、「蘇澳」には世界でも珍しい冷泉があります。日本の与那国島まで直線距離で110km、台北駅からは列車で2~3時間で行くことができ、阿里史冷泉や冷泉プール、温水が出る伝統湯屋もあります。
台湾を代表する景勝地としては、「太魯閣」があります。一般のバスを利用して効率よく珊瑚礁の海底が隆起してできた太魯閣峡谷を見学することができます。また、「宜蘭」では日本統治時代の建築が残り、日本と台湾の歴史が融合した雰囲気が特徴です。礁渓温泉や蘇澳もこの地域の拠点として知られています。
台湾東部最大の都市である「花蓮」郊外には、日本統治時代の開拓村や、美しいコバルトブルーの海で有名な七星潭があります。一方、旧日本軍の軍事施設や官舎も見ることができます。
もし台湾で大自然を満喫したいのであれば、「台東」がおすすめです。台湾鉄道台東駅から約10分のところには、日本統治時代から開発された知本温泉があり、アンチエイジング効果が期待できると言われています。大型温泉リゾートホテルも点在しており、快適な滞在が楽しめます。